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マイラインの開始やYの参入で固定通信市場に起こったことが、携帯電話市場でも再現されるのだろうか。
本原稿執筆時点では、いまだ具体的なMNPの導入手続きや導入スケジュールは明らかになっていないが、諸外国における導入方式を参考とするならば、わが国でも“ワンストップ”での手続きが実現されるであろう。
たとえば、携帯電話キャリアA社のユーザーがB社にMNPを使ってチャーンする場合、いったんA社のキャリアショップ(ドコモショップ、Aショップなど)で解約予約手続きを行わずとも、直接B社の販売店(ドコモショップや大手量販店など)を訪れれば手続きが完了する方式である。
完全なワンストップが実現されている韓国では、2004年1月1日にMNPが導入され、激しい顧客争奪戦が行われた結果、マーケティングコストが嵩み、キャリアの利益が急落するという事態に陥っている。
キャリアショップだけでなく、量販店などの併売チャネルでもMNP手続きがワンストップで可能になると、機種変更に来たユーザーに対して、販売店側から強く勧奨が行われることで、キャリア変更が誘発されることが十分予想される。
すなわち、キャリア間の流動性の上昇が生じるであろう。
本来は、現在利用しているキャリアのサービスに不満があるにもかかわらず、電話番号が変わってしまうからキャリアを変更できないというユーザーだけが、MNPのユーザー(受益者)であるべきである。
韓国では、同じ番号でMNPを3カ月以内に利用できないような仕組みがシステムに組み込まれている。
また米国では「長期契約制度」により、MNP導入当初の顧客の流動化が低く押さえ込まれた。
わが国でも、本来の目的を逸脱したMNPの過度な利用が行われないような仕組み・システムが求められる。
固定通信における不毛なマイライン競争が再現されてはならない。
しかし一方で、このMNPは、キャリア間の勢力図を一気に描き換える可能性がある。
ここに示したデータは、N総合研究所が2004年9月に実施したWEB調査の結果から、単純にキャリア間の流動を推計したものである。
MNP導入を考慮しない場合に比べ、考慮した場合では、Aへの流入数が拡大し、Aの累積ベースでのシェアは30%に近づく。
すなわち、MNPはその(導入)時点におけるキャリアの勢いを増幅させる効果があるといえる。
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